大きく変わる経営環境

2022年の会計年度は残り1月余りとなった。この1年の最も大きな問題は、諸物価の高騰だ。軽油・タイヤ・水道光熱費・修繕費などを始めとするすべての経費が上がっている。日々の生活の中でそれは実感できると思う。その影響で我々の生活はいよいよ厳しくなってきていると思う。

加えて運輸業界では、ドライバーの拘束時間を最高月80時間に抑えるという、働き方改革関連法案が2024年から施行されることから、それによる収入の減少を余儀なくされ、他業界より数段厳しい対応を迫られることは疑う余地が無い。

そのような環境の中で、われわれはどのような行動をしなければならないのだろうか?答えは極めてシンプルである。経費の増加に見合う収入を確保する事と、経費を減らす工夫を同時に行っていくという事だ。

ただ収入の確保はお客様と言う相手が有り、料金値上げを納得いただくための背景の説明や粘り強い交渉が必要だ。一方、経費の節約は今この瞬間からできる。改善点を浮き彫りにして努力目標を設定しそれを共有して、全員が日々の努力を続ける事により実現可能である。燃費・有料費・事故費・光熱費等の継続的に注意喚起している事を今後はもっと真剣に受け止め節約を実践して欲しい。

日本経済はすでに大地震が発生したに等しい状況になっている。これから大きな津波に飲み込まれる寸前なのである。東日本大震災の時に大津波警報が出た時、「大丈夫だろう」と思った人、また情報を得ることが出来なかった人は、不幸にも命を落とした。高台に向かって行動をした人が難を逃れることが出来た。

運輸業界にはこれから大きな試練がやってくることは、誰にもわかる。荷主サイドからも様々な問い合わせが来ている。ここで勝ち組になる為には。現状を正しく認識して、賢く行動するしかないのだ。

 

吉澤 比佐志

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