褒めて育てる
いかに教育すれば人を成長させることができるのか?というのは、 人類の永遠の課題だと思う。 最近では「人は褒められて育つ」と説くことが多い。 確かに褒められて伸びた人はたくさんいる。しかし、褒めることで相手を 成長させることができる人はわずかではなかろうか? なぜなら、相手の頑張りや問題点を冷静且つ正確に把握して その上で正しい指導を褒めるという行為を通して行うというのは、 口で言うほど簡単では無いように思えるからである。 何回言ってもできない相手に血がのぼって大声を出してしまう我々には 神業に近い行為だ。勿論すぐ怒ってしまうのを肯定している訳では無い。 相手のいいところを探し褒めるという行為に慣れていないのである。 褒めて育てる事の出来る人はうまく褒めることで相手のやる気を引き出し、成長につなげる。 しかし、いくら褒めて育てるのがいいと言っても闇雲に褒めたところで相手には響かない。 褒めるつもりが、甘やかすことにもなりかねない。 まずは褒め方を学ばなければ意味がないが、 すぐに達人の域には到達できないのも事実だ。 ではどうすれば、褒めて育てられるようになるのだろうか? まずは、相手ががんばっているところを一所懸命見つける努力をし、見つけたらすぐに褒める。 駄目なところは感情的にならずはっきり伝え、悪いと認識させ直させるという 事でいいのではないだろうか? 褒めることに慣れ、感情的になる事を避ける事がスタートのように思う。 結局、相手の成長の為には先ず自分の成長が肝心なのだと改めて感じる。 褒めてもらってうれしい人に先ず自分がならないと指導者にはなれないのだ。 吉澤 比佐志