品質向上への取り組み

県トラの品質向上策
Quality Improvement Measures

JIT(ジャスト・イン・タイム)
JITとは俗に言う「トヨタ生産方式」であり、プルシステムという概念を生んだカンバン方式や、人のついた自働化などに代表される「必要なモノを、必要な時に、必要なだけ供給する」工程管理です。3ム(ムダ・ムリ・ムラ)の排除により付加価値業務のみを行って生産性向上・原価低減を目指す、私たち物流業者にとっては「改善手法」ではなく「経営哲学」とも言えるものです。
カンバン方式
スーパーマーケットに代表されるように、お客様(後工程)は欲しいものを欲しい時に欲しいだけスーパーマーケット(前工程)に買いに来ます。スーパーマーケットは無くなった分だけ商品管理のカード(商品名・品番・置場所)を確認し、補充することからヒントを得て応用されたと言われています。
これによりムダな在庫(仕掛り)は無くなり、まさにJITの自立神経と呼ぶことができます。ここに至るまでにはかなりの改善が必要です。

平準化
各工程の仕掛り停滞を無くすために各工程の要素作業分析を行い、ボトルネック工程を抽出して均等に分担することをいいます。

1個流し(流れ生産)
サイクルタイム(顧客の要求タイミング)内で、1個ずつきちんと工程の順序に従って規則正しくつくることです。逆に各工程で仕掛りを貯めてつくる方法をダンゴ生産といいます。

多工程持ち→多能工化→少人化
1人の作業者が流れに沿ってより多くの工程を持つことを多工程持ちといい、多能工とは多工程の仕事ができる能力をもった作業工を指します。少人化とは受注量に応じて最少の人員で対応することであり、受注量の変動に対応することができます。

標準化(目で見る管理)
何が正常で何が異常かを一目でわかる状態のことをいいます。また改善のツールとしても活用し日々進化させていく必要があります。何よりも守られなくては意味がありません、大きく掲示する必要があります。

標準化(目で見る管理)
県トラの倉庫内ではさまざまな「見える化」を行い、業務効率を向上させています。
・各種ロケーション表示
・目標
・専用品・治工具・事務用品
・標準化
・多能工

県トラ流「改善」
県トラが改善をし続けるために、社員全員で意識して毎日の業務に取り組んでいます。
・5S活動
・改善提案制度
・2S担当者区域割
品質向上と人材育成
Quality Improvement and Human Resource Development

物流業界では物流品質の向上を図るため、システム開発や倉庫機能の強化などハード面の充実に取り組む会社が多く見られます。しかし当社では、高品質な物流サービスを提供するためには、まず当社の「人財」の業務レベル全体を引き上げる必要があるという考え、社員教育や現場でのJIT、改善、見える化などの取り組みに力を注いできました。これらはすべて、丁寧で正確な作業を実現し、作業効率の向上にもつながっています。また、スタッフは勉強会への参加や資格取得にも積極的に取り組んでいます。
主な資格取得者数
(2023年1月現在)
- 運行管理者…7名
- 乙種危険物取扱者…2名
- フォークリフト運転技能講習修了…82名
- 物流技術管理士…5名
- 倉庫管理主任者…4名

県トラ塾(社員スキルアップ勉強会)
毎月1回の社内勉強会や、年1回の合宿型の県トラ塾を開催し、若手社員のレベルアップや、社員全員の業務の品質維持に取り組んでいます。
ドライバー教育
研修会を定期的に開催することで、事故や不良事例、再発防止策を共有しています。ドライバーミーティングでは、路上輸配送中の事故事例や季節で注意すべき点などドライバー同士で情報交換を行うことで、安全な運行の実現や現場での対応力の向上につながっています。また、班長はドライバーの安全な運行管理に努めています。