「変わる」という事

連日暑い日が続いている。人は地球温暖化が進んでいるという。しかし、地球温暖化などは無いと主張する人もいる。どっちでもいいが、今年の富山の熱帯夜は10日を超えており、このままだとこの2倍にはなるだろう。こんな年を過去には知らない。確実に気候は変わっている。

天気だけではなく、世の中はいつも変化している。人の考え方、経済的な豊かさ、労働環境、人口、ファッション。変わらないものなど何一つない。そして、変わると言っても、進化の場合も後退の場合もある。会社経営に於いては、その変化に適切に対応するためのアクションが必要になってくる。県トラで行っている「改善活動」などはその顕著な例だ。トヨタ自動車などの企業はこの活動を継続的に行っている。なぜ改善活動をするのか?それは問題の芽を小さなうちに刈り取るのである。会社が困難な状況になってからでは遅いのだ。トヨタの強みは、この改善活動が習慣化されているところであり、社員の多くは現在の仕事に常に疑問を持ち、これがベストのやり方かを自問するクセを身に付けている。

しかし、フツーの会社ではなかなかこれを実践できない。それは何故か?私を含め、改善や変革は、考える力や行動力が常に要求されるからであり、同時に結果が見える化されるため成果が求められ、それがストレスにもつながる。しかし、改善は常に客観的な見地からその是非が判断されなければならず、個人単位の改善は独りよがりなものになる危険性がある事は否めない。

最近ではかなり少なくなったが、大きな会社と仕事をすると、自分たちの正当性を主張して、相手のやり方を変えさせようとするところがある。全体最適とは程遠い主張で、ともすれば自分の会社の社員に楽をさせるようなケースも少なくなかった。しかし、そのように変化を「相手」に強要し、自分たちが変わろうとしない会社の末路は悲惨である。そして気が付いた時には、変わる余力が残されておらず、誰かに助けを求めるしか無くなるのである。

これは会社だけの話ではない、変化は身の回りで常に起こっており、加速している。その変化をしっかり理解して、自分が変わる為の行動を起こしていく事が求められている。そうしなければ、自分の仕事が無くなることだってある。日本が豊かだった時代は、もうとっくに終わっている。

 

吉澤比佐志

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