積雪128cm
1月7日に降り始めた雪は、その後記録的な大雪となり、富山市では10日に128cmの積雪を記録した。100cm超えは実に35年ぶりとの事で、融雪装置の無い道路は除雪が追い付かず、道がでこぼこになって大渋滞した。加えて、北陸高速道路が通行止めになって、一般道に車が流れ込んでその渋滞に拍車を掛けた。弊社では、内勤者はテレワークや早退等で対処したが、それでも市内の混乱は一週間程度続いた。
そんな中、ドライバー、配車担当者、倉庫担当者は、社内向けSNSや構内の監視カメラを駆使して、運行の判断や構内の除雪を適切に行った為、大きな混乱もなくお客様の仕事をこなすことができた。その頑張りに対して頂いたお客様からのお礼の電話ほど我々のやる気を引き出すものは無かった。少し前までは、「何が有っても必ず届けてくれ」もあったが、今は有難いほどの気遣いを頂ける。雪降り始めの段階で「危ないから、無理しなくていいよ」や「今日は危険だからやめておきましょう」等の配慮も多くあった。しかし、それに甘えず我々は出来る最大限の仕事でお応えさせて頂いたと思っている。
同時にテレワークには課題も残った。何故なら我々の仕事の性質上、ドライバーとのコミュニケーションは電話に頼る部分も多く、事務所全員をテレワークにする事は現状では難しく、実際には電話が鳴りっぱなしだった。全員出社できないような事態を想定して対策を考える事が課題として残った。
大雪に加えて、今はコロナの流行が収まらない。その対応に追われる企業も多い。また、地震や大雨など、このところ大きな災害が続いている。明日どのような災害や危険が起こるかがわからない状況において、事業の継続を達成するために、BCP(Buisiness Continuity Plan 事業継続計画)という考え方がある。現在弊社を含め多くの企業がこれに取り組んでおり、今回の大雪ではコロナ禍での対応策として実験的に行ってきたテレワークを、課題が残ったとはいえ、生かすことが出来た。今回の問題点をしっかり整理して、今後の様々な危機に備えたいと思う。「天災は忘れた頃にやってくる」である。
吉澤 比佐志