今シーズンの冬は

新幹線の開通まで1か月を切ってきた。JR富山駅は地方駅とは思えないほど立派な駅舎が建設中であり、県民は開業を心待ちにしている今日この頃である。

さて、毎年の話題であるが今シーズンの冬の気象データについて書いてみたい。今シーズンは、雪の降り始めが早かった為12月の降雪深の合計は100cmとなり、昨年の43cm、平年の57cmを大きく上回った。そして月の平均気温は3.5℃で、去年の5.1℃、平年の5.7℃を大きく下回った。12月は寒かったのである。そして1月は降雪深の合計が102cmで去年の31cmを大きく上回ったが、平年の159cmよりかなり少なく、平均気温はほぼ平年並みの2.8℃で比較的過ごしやすかったと言える。ただ2月に入ってからは3年ぶりに積雪が50cmを超える日があり、寒さがぶり返している。昨シーズンが暖冬であったため、ことしもそれを期待したが、どうも今のところ、平年並みで推移しているということだろうか。ただ、雪の降り出しが早かった分冬の期間を長く感じているように思われる。

我々輸送業者(特に日本海側)は、初雪の時期を迎えると皆ナーバスになる。大雪になれば配車担当は、道路状況に常に気を配り、ドライバーの安全運転をサポートし、お客様の荷物を約束通りお届けしなければならない。またドライバーは時に吹雪の中や凍結した道を細心の注意を持って目的地をめざす。常に危険と隣り合わせの状況であり、気候の良いところを運転するドライバーとは比較しようのない程のプレッシャーである。今シーズンも2度ほど大きな寒波があり運行に支障が出たが、大きなトラブルもなく乗り越えているのは、そんな努力の結果であろう。加えて、本社の物流センターには毎日多くの荷物が運び込まれる為、大雪が降れば構内の除雪が必要になる。年初の大雪では、正月返上で社員が交代で除雪し、仕事始めを無事迎える事が出来たが、その後も毎日の天気予報をみて、必要に応じて出動できるよう準備をしている。しかし、我々はこれらを雪国のハンデとは考えていない。こういう状況の中でも言い訳をせずきっちり仕事をやり遂げる事がプロだからである。あとひと月もすれば、春の訪れを感じる季節になる。それまでは、とにかく安全第一で頑張りたいと思う。

 

吉澤 比佐志

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