暑中お見舞い

毎日暑い日が続いている。高知の四万十市では日本最高の41.0℃を記録した。
また、同市では40℃以上の最高気温が4日連続しこれも記録だそうだ。想像を絶する数字だ。清流四万十川の魚たちは酸素不足になっていないか心配になる。

一方富山市はどうなのかと、いつもの富山気象台のHPの「過去の気象データ検索」で
5月から8月までの毎日の記録をたどってみると、最高気温は7月12日に記録した36.9℃で、真夏日42日、猛暑日が5日、熱帯夜が6日であることが判明した。数字的にはさほどではなさそうだが、暑いことに変わりはないという事で他に何かデータが無いかと調べてみたら「富山県の気象資料&データ」に「夏日・真夏日・猛暑日」というのがあった。気象台のデータのち密さには経営者としていつも感心させられるが、これを見るとページの冒頭に1981年から2010年の平均値として真夏日40.3日、猛暑日5.7日、熱帯夜6.2日と表示されている。「さほどではない」どころか、夏半ばですでに平均値に達しているのである。数値は1939年から記録されていたので、1939年から1980年の平均を集計してみて驚いた、真夏日は38.7日と僅かに少ないだけだが、猛暑日は1.0日、熱帯夜は3.0日と少なく、猛暑日も熱帯夜も観測されていない年もあった。(詳しくは富山気象台HPをご覧ください) 加えて気付いたことは、1994年を境に数値が大きく変化しており、1994年から2012年の平均は真夏日48.1日、猛暑日8.7日、熱帯夜9.3日であった。今年も9月半ばまで残暑が続くことを考えれば、この数値を上回りそうだ。改めて暑さ対策の重要性を痛感した。

連日、他にニュースが無いのかと思えるほど、この暑さに対するマスコミの報道が過熱している。日本の最高気温を記録している都市にレポーターを送り実況放送をしている。
暑い、辛い、という映像を日本全国に流し続けてそこからは何が生まれるのだろうか?
暑いさなかに町おこしの祭りで頑張っている人には目を向けず、祭りの途中に熱中症で倒れた人のインタビューをしているこの国は正に病んでいるように思う。

この暑さの如く日本が活気づいてくれたらと思う。多くの重要な課題が解決されないまま放置されているにもかかわらず、能天気な報道でうやむやにされないように、頭だけはしっかり冷やして見守っていきたいと思う。

 

吉澤 比佐志

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