変わる世の中と変われない自分
新型コロナウイルスの日ごとの感染者数も減少して、東京都以外の道府県での発生も収まったかのように見える。しかし、世界に目を向けると決して安心できる状態ではない。その中でも、欧米では経済の停滞を危惧して、感染防止対策を緩和している。政府の発表やマスコミは日本の対策があたかも功を奏したように言っているが、比較対照するものが不明確で、自画自賛の域を脱していない。何もしないうちに、国民の我慢で収束に向かったというのが実情だろう。前回のブログで書いた通り、国民の手柄を政府に横取りされたと言える。 そんな中、ビジネスの世界は、仕事の仕方が大きく変わっている。この流れは世間で言われている通り、今後も元に戻ることは無いだろう。言い換えれば、今まで後生大事に守り続けてきたやり方がこれからも有効とは言えないという事だ。 その最たるものに、リモートによる意思疎通が有る。実際に訪問しなくても、通信用のアプリを使って、顧客とのコミュニケーションが可能である。また、大会場を使って行われていた業界の勉強会等も、瞬く間にリモートが導入され運用されており、致命的な問題は何一つないと言える。我々のような地方の企業は、居ながらにして会議に参加できたり、 お客様と商談ができるリモートは時間効率を考えるととても魅力的なツールであり、この利便性を経験すると、コロナ後にまた対面型のコミュニケーションに全面的に戻るとは思えない。今後はこのツールをいかにうまく使いこなせるかが問われると思う。「見せる化」がキーワードになるだろう。 次に起こる変化は、デジタルトランスフォーメーション(DX)の加速ではないだろうか?県トラでも新3ヶ年経営計画で取り組もうとしているテーマではあるが、現実のものとして成果を上げていく為に何をしなければならないのかを、早急に考えなくてはならない。仕事における受注から完了までの業務がDXによりいかに効率化できるかを検討し変えて行かなくてはならない。新たな脅威の発生や、働き方の変化によってリモートワーク等が導入されても、業務の遂行になんら支障がおこらない県トラ版DXを実現したい。 コロナで世の中が大きく変わる中、これから訪れる様々な変化にいかに対応できるかが問われている。進化論では「環境の変化に生き残るのは強いものではなく、変化に適応したものである。」と説いている。「諸行無常」の教えの通り、世の中は昔から変化を繰り返している。それを嘆いても仕方が無い。変える勇気をもって、一歩前に進みたい。 吉澤 比佐志